2021年にスタートした「自分がやりたいこと」を事業プランにしてカタチにしていく半年間のプログラムです。
全6回のワークショップと個別のサポートで、事業プランとプレゼンテーションをつくっていきます。
プログラムの最後には、プレゼンテーションを行います。
これまで3年間で、必ずしも「事業」や「ビジネス」に馴染みのない方も、事業プランを作り、やりたいことをカタチにしています。
4期目となる今回は、11月からスタートします!
毎日、なんらかの自分の役割のなかで生活していると思います。それは、仕事のなかでの役割であったり、家族のなかでの役割であったり、地域のなかでの役割であったり。
そんななか、テレビやSNSなどで見聞きする「やりたいことをやっているひと」というのを見て、あこがれてみたり、ねたんでみたり、「自分にはできないよね」と思ってみたり。もちろん、いまのままでもいいけれど、もしかしたらもっと幸せになれるかもしれないな、というのが、たまーに頭の片隅をよぎる。
私自身がそうでした。会社員時代も、それなりに仕事は充実していました。でも、たまに「自分のやりたいことはなんだろう」とか思ったりもしていました。
東日本大震災をきっかけに、「地域活性に携わりたい」と思うようになりました。でも、「何をしたらいいんだろう」とか「生活していけるのだろうか」とか「自分にできるのだろうか」とか考えてしまって、結局実現はしない。もちろん、少しずついろいろやっていました。ボランティアで東北に行ったり、スクールで勉強したり。
なんだかんだ7年くらい過ごしていましたが、そんなときたまたま見つけたのが「信州100年企業創出プログラム」でした。これはいいな、と思ったものの、でもやっぱり怖い。いちばんの不安はお金。「生活していけるのか?」妻に相談してみると「お金がなくなっても私が養ってあげるから、行ってきなさい。あ、でも私はもう少し東京に残るけど」と言って、背中を蹴飛ばしてくれました(笑)そしていまにいたります。
大切なのは、きっかけと一歩踏み出す勇気だな、と思います。でも、ふつうのひとは私みたいに「背中を蹴っ飛ばしてくれる妻」はいないひとが多いのではないかと思います(「嫁ブロック」なんてことばも一時期はやりましたよね)。
このドリプラ信州が、その「背中を蹴っ飛ばしてくれる妻」の代わりになればと思っているのです。
もちろん、ドリプラ信州に参加することも勇気がいることだとは思いますが、会社をやめて単身で松本に来ることよりは、少しだけ一歩踏み出しやすいのではないかと思うのです。(そして、ドリプラ信州では、その「背中を蹴っ飛ばしてくれる妻」も一緒に参加者の方のサポートをします!)
もちろん、このドリプラ信州に参加しただけで、いきなり事業が立ち上がったり、独立できたり、いきなり自分のやりたいこと100%とまではいかないことも多いです。
ドリプラ信州は2020年に新型コロナウィルス感染症が猛威を振るうなかではじまりました。
告知も十分ではないなかで、地域の保育士さんや看護師さん会社員の方、主婦の方、コロナを機に移住してきたフリーターの方、そして小学生と高校生と、いろいろな方が飛び込んでくれました。
ただ、告知が十分でなかったので、なんのプログラムか理解しないままに来てくれた方もいました(笑)
あるひとは「私ひとまえで話すのが苦手だから、プレゼンがうまくなりたいなー」とか、
あるひとは「娘が申し込んでしまったけど、受験の関係でできなくなったから断るつもりで来た」とか、
あるひとは「なんかこのひとたちいい人そうだから、面白そう」とか。
必ずしも、趣旨は伝わっていなかったのですが、それでも趣旨にのっとって「やりたいことを事業として実現する」ためのハードなプログラムを全力でやりました。(「えー、事業創るの!?」なんてことを参加してから知ったひとも何人か・・・)参加者からは「こんなに必死でやったのは生まれてはじめてだ」なんて声も。
さて、そんな方たちはその後どうなったのか。
あるひとは、ドリプラ信州で考えた夢の実現に向けての小さな一歩として「好きなことと得意なことを交換するマルシェ」をはじめました。
あるひとは、ドリプラ信州の期間中に見つけた自分の強みを活かして「グラレコ」を様々な形で仕事をつづけながらやっています。
あるひとは、定年を前にして勤めていた会社を退職して、自分のやりたいことを仕事にするためにあらためて立上げに奮闘しています。
あるひとは、別の県に移住してドリプラで考えたこととはちょっと違うけれど、それを活かして今度お店を開くことになりました。
あるひとは、会社をやめてフリーランスとして独立しました。
ドリプラ信州で考えたプランがそのまま実現したわけではありません。そして、参加直後に実現したことでもありません。このような変化はだいたい3年くらいで徐々に起こって来たことです。
でも、みんな言ってくれるのは、「あのときのドリプラのおかげで、いまがあるんです」ということです。
私は、とってもうれしいです。
誰も登ったことのない山を登るとしたらどうしますか?
麓でどうやって登ろうか考えていても、先に雲がかかっていれば、どうしても想像することしかできません。
そして、想像すればするほど、どんどん不安になってくる。
なので、まずは雲の上まで登ってみましょう。
そして、もしその先に谷があったとしても、それはそこまで登ったからこそわかること。
まずはわかるところまで登り、その先にあるものはそこまで行ってから次にどうするかを考える。
これが、未知の山を登るときに必要なことです。
登ってみて、もし想像より厳しければ、戻って装備を整えてからまた登ればよいのです。
登る前に装備を整えようとしても、何を準備していいかわからず、いつまでもひたすら準備し続けてしまいます。
あなたに必要なのは、まず一歩、登ってみることです。
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このような、「誰も登ったことのない山を登る山登り」を6カ月間やっていきます。
これは、事業をつくるときも、自分のやりたいことは何かを考えるときも同じです。最初からすべてを見通すことはできません。必要なのは、まずは一歩踏み出すことです。
私自身、このような手法を使って、様々な事業を生み出してきました。